2004年03月30日

「フラッシュフォワード」

SFは良い。言わずもがなだが知的好奇心が存分に刺激される。まぁ私が読んだSFの数なんて愛好家の方々に比べれば10のマイナス数乗レベルだろうが、そんな中でこの「フラッシュフォワード」(ロバート・J・ソウヤー著、ハヤカワ文庫)は非常に読み易かった。

ごく近未来、物理学者のロイド達はヨーロッパのCERN(実在の研究機関)である実験を行う。粒子加速装置をつかってビッグバン直後のエネルギー状態を作り出したその実験は、しかし思わぬ結果を生んでしまう。全人類の意識が一時的に21年後へと「ジャンプ」したのだ。2分間の未来体験を経て現在へ戻った人々。知ってはならない未来の情報を得てしまった世界は大混乱に陥る……

フラッシュフォワードとは、フラッシュバック(劇や映画等で過去の場面を挿入する事)の対義語。この物語では全人類の意識に2分間だけ未来が挿入されてしまった訳で、このアイディアだけでもう参りましたという感じ。

しかしこの作品のポイントはフラッシュフォワードの後、未来を知ってしまった世界がどうなるかを丁寧にシミュレートしてる点。例えば個人のレベルで言うと、将来の自分が現在の婚約者とは違う相手と寄り添っていたら、壊れる関係と分かっていて結婚出来るか?あるいは現在の夢が将来破れると知ったら?といった感じで将来を知ってしまった人々の苦悩を分かりやすく描いている。

ただし暗い話ではない。フラッシュフォワード後、インターネットを使って各個人が見た2分間の未来の情報を世界中から収集してつなぎ合わせ、21年後の世界を再構築しようというプロジェクトが進行する。このプロジェクトから生まれる社会レベルの活気が個人レベルの苦悩を中和しており、全体としては前向きな印象を受けた。

そして、物語を引き締めるミステリー要素。ロイドの相棒テオは未来を見なかった。それを訝しんでいると、フラッシュフォワードの最中にテオの死亡記事を見たという人が現れる。それも殺人らしい。テオは将来自分を殺す犯人探しに奔走する。

そしてもうひとつのミステリー。人類は未来を知ったが、未来を知ったという事実が未来を変えるのではないか。つまりタイムパラドックスのネタだ。ただし因果律が云々と頭のこんがらかる様な話ではなくて、フラッシュフォワードで見た未来は改変できるかどうかという点に絞っている。その辺はSF初心者にもわかりやすい。

とにかく読みやすく、後味が良い小説だった。映画化すれば売れるんじゃなかろーか。お勧め。


posted by ネツゲン at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月29日

ロボット整備士。

先週のNature誌より、NASAがハッブル宇宙望遠鏡の延命措置のためにロボットの導入を検討中とのこと。

その一つ目の案は、ロボットにバッテリやジャイロの交換といった整備をさせる。

二つ目の案は、ハッブルにロケットを取り付けて国際宇宙ステーションの軌道まで下ろし、そこで人間に整備させる。この場合はロケットの取り付け作業をロボットに行わせる。

いずれにしても、シャトルで宇宙飛行士を飛ばすよりコストが低いらしい。
この様な役目こそロボットの理想的な使用目的ではないだろうか。ぜひとも実現させて欲しい。

欲を言わせてもらうと、その役はバックパックを背負ったASIMOにやらせてあげて(笑


posted by ネツゲン at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月27日

ピンキリ。

この時期は連日飲み会。相手によって店は様々。

上は涙が出るほど旨い店から、下はカネ貰っても食えない料理を出す店まで。
上は女将が挨拶に来てくれる店から、下は料理を注文しても「頼みすぎ」と断られる
店まで。
上は器やグラスに凝ってる店から、下はコーラ(¥150)が250ml缶で出る店まで。

……。

ま、よくある話。
posted by ネツゲン at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月25日

「名探偵の掟」

これまでに読んだ本の感想もまとめておこうと思う。
今日は東野圭吾の短編集「名探偵の掟」。
この本好きです。笑いありミステリーあり、ドキッとさせられるシーンあり。推理小説ファンなら読んだ事のある方も多いかもしれない。

メインキャラは2人。よれよれのスーツにステッキというアナログな出で立ちの名探偵、天下一大五郎と、いかつい顔に口髭のドジ警部、大河原番三。この2人が様々な殺人事件に遭遇する。……とこれだけを聞くとベタ過ぎて涙が出そうな推理小説だが、実はこのベタな構図自体が意味を持っている。

というのもこの作品、実はタダの推理小説ではなくて「推理小説の持つ問題点を指摘する推理小説」なのだ。

面白いのは、シリーズを通じて探偵の天下一ではなく大河原警部の視点で描かれている点。そして、彼らは自分達が推理小説の登場人物だと自覚しているのだ。

例えば大河原警部は事件の真相に薄々気付きながらも「警察は常に出し抜かれる」という推理小説のお約束があるので見て見ぬ振りをしてるし、天下一探偵は「密室トリックなんかで今時誰が喜ぶんだ」なんてうんざりしている。時には作者の都合や読者のワガママに対しても2人で愚痴を言い合う。

そして章ごとに違うテーマ、例えば「孤立した山荘」や「消えた凶器」といったよくある設定の事件に出会い、その設定が持つ問題点を指摘しながら事件を解決していく訳だ。

この本が良いのは、それをタダの愚痴で終わらせずにちゃんと笑いやミステリーにつなげている所。毎回起こる事件にはちゃんとオチが付く。中にはイマイチ納得いかないものもあるが(笑)、思わず唸らせられるエンディングの章もあった。

そして著者の東野圭吾が凄いのは、ただ問題点を指摘するだけで逃げるのではなく、他でちゃんとそれをクリアした作品を書いている所だ。本当に推理小説が好きなんだなぁ。


ちなみに世の中には「推理小説」と「探偵小説」、「推理小説」と「本格推理小説」、「ミステリー」と「ミステリ」などといった呼び分けがあるそうな。私は推理小説で統一しちゃってるが、興味のある人は調べてみると面白いかも。
なぜ探偵小説は消えてしまったのか。その鍵は政府が定めた当用漢字表に……!
なんてね。
posted by ネツゲン at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月23日

「レッドオクトーバーを追え!」

トータルフィアーズのついでに、ジャックライアンシリーズ(主に映画の方)についての感想などを語ってしまおう、と言う訳で今日は映画シリーズ1作目「レッドオクトーバーを追え!」について。

14年前に公開された、冷戦下の米ソを舞台にした映画。トータルフィアーズでベン・アフレックが担当したジャック・ライアン役は、本作ではアレック・ボールドウィンが演じている。誠実で情熱的なライアンが良い感じ。そしてもう一人の主役、レッド・オクトーバーの艦長を演じるショーン・コネリーが無茶苦茶カッコイイ!

ストーリーはあちこちに書いてあるだろうから簡潔に紹介。
冷戦下、一隻のソ連原子力潜水艦が出港した。核ミサイルと最新の無音推進装置「キャタピラー」を装備した大型艦、レッド・オクトーバー。しかし艦は、古参艦長ラミウスと共に米ソ双方の前から姿を眩ましてしまう。果たしてその目的はアメリカへの亡命か、それとも独断での核攻撃か……てな感じ。

この映画のポイントはやはり潜水艦戦。海中では艦外を目で見る事が出来ないため、敵味方は音だけを頼りに互いを探り合う。自艦の音を潜め、パッシブソナーの耳を澄まして、敵艦のスクリュー音を聞き分ける。この状況が独特の緊迫感を生み出す。例えば、突然180度回頭して後方の音を拾うソ連艦の索敵法「クレイジー・イヴァン」。これに米艦ダラスが遭遇するシーンは、観ている方も思わず息を潜めてしまう。

小説はレッド・オクトーバー内外の様々なエピソードを描き切った長編だが、映画ではそれを上手く再構築してラミウスとライアンに焦点を合わせていると思う。そして、文章では伝わりづらい潜水艦の重量感が、映像によって十二分に描かれてるのが良い(特に終盤、ダラスが巨鯨のごとく海上へ飛び出すシーンの迫力!)。映像や設定にこそ古さはあるものの、今でも個人的には映画のジャックライアンシリーズで最高の出来だと思ってます。
posted by ネツゲン at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月22日

「トータルフィアーズ」

無難にTVネタで、先日放送されていた「トータルフィアーズ」(トム・クランシー著「恐怖の総和」の映画版)の話。

実はコレ映画館で観た口なんだが、元々長い原作を2時間余りに詰め込んだので結構駆け足な映画だった。それでもスクリーンで観たら結構面白かったんだが(試写会でカネ払わずに観たからかも(笑))、TVではCMやカットでぶつ切りにしてたから、もし初見でコレじゃつまらなかっただろう。そもそもあの、空母にミサイルが直撃するシーンや衝撃波でヘリやリムジンが吹き飛ぶシーンを使った番宣。あれを観て派手な戦争映画を期待した人達は、本編を観てさぞがっかりしたんじゃ?

この映画は、「戦争に至る政治的課程」を描いた作品。つまり政治映画だ。単純化された米露の駆け引きを「こんなんで核戦争されちゃたまんねーよなー」なんて感じで観るものだと思う。もちろんアフガンやイラク戦争後では、笑ってられない部分も多々あるけど・・・

個人的に興味深かったのは、核爆発の後に米大統領が乗り込むNEACP--National Emergency Airborne Command Post(国家緊急空中指揮機)。これは本物を使って撮影したらしい(と言っても外面だけだろうが)。こいつをエアフォースワンと紹介してるサイトも多いが、外遊などに使ってる大統領専用機とは別物の様だ。

他にも露大統領のスーツの着こなし方から健康状態をチェックするCIA分析官、他の要人達を差し置いて大統領を最優先で救出する海兵隊、米露間の文字通信ホットラインなど、端々に登場する「本物っぽさ」に支えられた本作。見逃した人はレンタルでチェックしてみても良いかもしれない。DVDの特典では原作者トム・クランシーが毒を吐きまくってるらしいから(笑)

ちなみにネツゲン的にはロシア大統領ネメロフの人がカッコイイと思う。
「無能呼ばわりされる位なら悪人と思われた方がましだ!」
存在感あります。
posted by ネツゲン at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

釣り。

不特定多数の閲覧者に対して書き込みを誘う挑発的な発言・・・ではなくて、久し振りに海釣りへ行ってきた。結果は雑魚一匹だったけど、なかなか楽しい内容で満足。
その一方で、作りかけのHGUC寒冷地仕様GMが3ヶ月放置中なのは秘密である・・・
posted by ネツゲン at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月19日

チェック。

メールで書き込んでみる。
うむうむ、こりゃ楽だ。
posted by ネツゲン at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

再開。

前回の日記の敗因は、更新作業の繁雑さにあると見た。
真相はいかに??という訳で、blogでしばらく書いてみます。
posted by ネツゲン at 15:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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